復興への希望と放射能

大震災で学校の体育館や市民センター等が避難所に、また、公園や運動場が仮設住宅地になりました。

被災者の方々の生活のため必要不可欠な措置です。

さらに、学校そのものが被害を受け使用できず、他校を間借りして教育を再開しているところもあります。

これらの事情から、子供たちの就学や運動に制約があるのは事実です。


災害にかかる特定業務に従事した人たちが心身に不調を訴えはじめているとの話もあります。

子供たちは一見元気ですが、心に何かしらの傷や鬱積(うっせき)したものもあるのではないでしょうか。


そうした状況の中、将来の復興を担う子供たちの心と体の健やかな発育と復興を願いながら、第10回宮城県選抜若林区少年野球連盟『タカハシ杯』少年野球の大会が開催されています。

仙台市若林区のみでなく、宮城県内外から56コチームが参加しています。

昨年の優勝旗の返還。


大会名誉会長の挨拶です。

震災後、十分練習場を確保できなかった各チームの子供たちは喜んでいます。

みんな元気いっぱいです。

熱戦が繰り広げられます。

この中に福島県から2コチームが参加しています。


福島のチームは原子力発電所の事故で、自分たちの練習場も確保できなくなったことに加え、なぜか対戦してくれる相手ができなかったようです。

なぜでしょうか。

この大会ではそんな福島からの2コチームをあたたかく受け入れてくれました。

そして対戦後も、いくつかのチームは個別の練習試合をしましょうと、申し出てくれたそうです。素晴らしいことです。


放射能汚染に関する正しくわかりやすい説明が足りないため、つらい思いをしている子供たちがいるという現実もあるのです。